
過去一年の間、書店員自身が自分で読んで「面白かった」、「お客様にも薦めたい」、「自分の店で売りたい」と思った本を選び、全国の書店員の投票で決まる いちばん!売りたい本「本屋大賞」。2026年度の大賞・各部門賞が決定しました。
沈みゆく列島で、"界隈"は沸騰する――。
あるアイドルグループの運営に参画することになった、家族と離れて暮らす男。内向的で繊細な気質ゆえ積み重なる心労を癒やしたい大学生。仲間と楽しく舞台俳優を応援していたが、とある報道で状況が一変する女。
令和日本の空気とうごめきを小説に封じ込め、ファンダム経済を仕掛ける側、のめり込む側、かつてのめり込んでいた側――世代も立場も異なる3つの視点から、人の心を動かす"物語"の功罪を炙り出す傑作。
1989年、岐阜県生まれ。2009年『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2013年『何者』で第148回直木賞を受賞。2014年『世界地図の下書き』で第29回坪田譲治文学賞を受賞。2021年『正欲』で第34回柴田錬三郎賞を受賞。ほかの著作に『スター』『そして誰もゆとらなくなった』『生殖記』など多数。

『本の雑誌増刊 本屋大賞2026』
本の雑誌社/880円(税込)
4月9日(木)発売
本屋大賞のすべてを網羅!
一次投票、二次投票、そして翻訳部門に発掘本と書店員の推薦コメントによりどんどん本が読みたくなるブックガイドです。
取り返しのつかないあの夜の過ちが、あったはずの平凡な人生を奪い去った。
激しい雨の降る夜、眠る夫を乗せた車で老婆を撥ねたかおりは轢き逃げの罪に問われ、服役中に息子・拓を出産する。出所後息子に会いたいがあまり園児連れ去り事件を起こした彼女は、息子との接見を禁じられ、追われるように西へ西へと各地を流れてゆく。
自らの罪を隠して生きる彼女にやがて、過去にまつわるある秘密が明かされる。
「どうしても、直木賞が欲しい」
天羽カインは憤怒の炎に燃えていた。本を出せばベストセラー、映像化作品多数、本屋大賞にも輝いた。それなのに、直木賞が獲れない。文壇から正当に評価されない。私の、何が駄目なの?
......何としてでも認めさせてやる。全身全霊を注ぎ込んで、絶対に。
賞(prize)という栄誉を獰猛に追い求める作家・天羽カインの破壊的な情熱が迸る衝撃作!
現役医師が描く、人の命と幸福について。
大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望されながらも、母を亡くし一人になった甥のために地域病院で働く内科医の雄町哲郎。ある日、哲郎の力量に惚れ込む大学准教授の花垣から、難しい症例が持ち込まれた。患者は82歳の老人。それは、かつて哲郎が激怒させた大学病院の絶対権力者・飛良泉寅彦教授の父親だった――。
映画化も決定している、2024年本屋大賞第4位『スピノザの診察室』の待望の続編です。
「ただ、星を守りたかっただけ――」
現役の文部科学大臣で文壇の大御所作家でもある清水義之が、式典の最中に舞台袖から飛び出してきた男に刺されて死亡する事件がおきた。逮捕された男の名前は永瀬暁、37歳。永瀬は逮捕されたのち、週刊誌に手記を発表しはじめる。そこには、清水が深く関わっているとされる新興宗教に対する恨みが綴られていた。また、式典に出席していた作家は、永瀬の事件を小説として描く。
ノンフィクションとフィクション、ふたつの物語が合わさったとき見える景色とは⁉
「営業ノルマ」は、2週間で2億円。
稼げなければ、全員まとめて地獄行き。
営業成績第1位、契約成立のためには手段を選ばない、凄腕営業マン・鳥井。アポイント先で刺殺体を発見し、自身も背後から襲われ意識を失ってしまう。鳥井を襲ったのは、「ビジネス」として家主の殺害を請け負っていた「殺し屋」だった。
口封じとして消されそうな絶体絶命の状況の中で、鳥井は殺し屋相手に「ここで私を殺したら、あなたは必ず後悔します」と語り出す。
そう......これは商談なのだ。
「あなたは幸運です。私を雇いませんか? この命に代えて、あなたを救って差し上げます」
そして前代未聞の「命がけの営業」が始まる――。
愛はここにある。
幸せはここにいる。
母親との関係に悩みながら、一人娘のひかりを慈しむシングルマザーの美空。美空が夫と離婚した後も何かと二人の世話を焼こうとする、同性を好きな義弟の颯斗。不思議な家族と、優しく見守る周囲の人たちが織りなす悲喜こもごもの1年間。
そのひと言で、世界が一変する。
小石探偵事務所の代表でミステリオタクの小石は、名探偵のように華麗に事件を解決する日を夢見ている。だが実際は9割9分が不倫や浮気の調査依頼で、推理案件の依頼は一向にこない。小石がそれでも調査をこなすのは、実はある理由から色恋調査が「病的に得意」だから。相変わらず色恋案件ばかり、かと思いきや、相談員の蓮杖と小石が意外な真相を目の当たりにする裏で、思いもよらない事件が進行していて──。
ネタバレ厳禁。驚愕体験の本格ミステリー!
張り巡らされた伏線、閃きを導く手がかり、最後に裏返る真相、読後に意味合いを変えるタイトル。ミステリに求めるすべてがここにある!
山奥で、顔を潰され、歯を抜かれ、手首から先を切り落とされた死体が発見された。事件報道後、警察署に小学生が訪れ、死体は「自分のお父さんかもしれない」と言う。彼の父親は十年前に失踪し、失踪宣告を受けていた。
無関係に見えた出来事が絡み合い、現在と過去を飲み込んで、事件は思いがけない方向へ膨らみ始める。
夫は死んだ。死んでいる。
私が殺したのだ。
結婚直後の妊娠と夫の転勤。その頃から夫は別人のように冷たくなった。彼からの暴言にも耐え、息子を育ててきたが、ついに暴力をふるわれた。そして今、自宅マンションの浴室で夫が倒れている。
もうそろそろ息子の翔が幼稚園から帰ってくる......。途方に暮れていたところ、2週間前にばったり会った大学時代の後輩・桂凍朗が訪ねてきた。
「量子さん、問題が起きていますよね? 中に入れてください」と。

原田宗典
KADOKAWA /814円(税込)
2000年12月22日発売
ロンドンの自然博物館にある恐竜の前でじっと息を殺していると恐竜が話し掛けてくる。そんな話を友達から聞いた「私」はそのイグアノドンの標本を訪ねるが、何の物音も聞えない。がっかりしてホテルに帰ると、フロントに謎の伝言が......。(「イグアノドンからの伝言」より)
ロンドン、ボストン、イスタンブール、世界のあらゆる都市へ、原田宗典が空想の旅にいざなう幻想的で不可思議な物語。珠玉のショート・ストーリー集。
今回、本屋大賞"超発掘本"に選ばれたことを記念して、続編『旅の短編集 秋冬』も合わせて復刊!
ぜひ2冊合わせて、お求めください!
最後の日に。最愛の人と。
「若年性アルツハイマーと宣告された男性、26歳。人生最後の旅の道連れ募集」。エミルは病院と周りの同情から逃れるため、旅に出ることにした。長くても余命2年。同行者を掲示板で募集したところ、返信が届いた。「高速道路の三番出口で待ち合わせしよう。こちらは、つばの広い黒い帽子にゴールドのサンダルに赤いリュック。どう?」。現れたのはジョアンヌと名乗る小柄な若い女性。自分のことは何も語らない。2人はとりあえず、ピレネー山脈に向けキャンピングカーで出発することにした。それは、驚くほど美しい旅の始まりだった。
爽やかな筆致で描く、命と愛、生きる喜びについての感動大長編。
この家の人間は誰も信用してはいけない――。
前科持ちのミリーが手に入れた、裕福な家庭でのハウスメイドの仕事。だが、この家は何かがおかしい。不可解な言動を繰り返す妻ニーナと、生意気な娘セシリア。夫のアンドリューはなぜ結婚生活を続けていられるのだろうか? ミリーは屋根裏部屋を与えられ、生活を始める。しかし、この部屋には......。
家族にまつわる真相が明かされるや、それまでに目にしたものすべてがひっくり返る。恐怖と衝撃のエンタメ小説。
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絶望と驚愕のシリーズ続編も発売中!
『ハウスメイド2 死を招く秘密』
逃亡奴隷ジェイムズの過酷な旅路の果てに待つものとは──。
我が身を売られる運命を知り、生き延びるために逃げ出した黒人奴隷ジェイムズ。しかし少年ハックをともないミシシッピ川をくだる彼を待ち受けるのは、あまりに過酷な旅路だった。
奴隷主たちを出し抜き、ペテン師を騙し返し、どこまでも逃げていくジェイムズの逃避行を描きます。
黒人奴隷ジムの目から「ハックルベリー・フィン」を語り、痛烈な笑いと皮肉で全世界に衝撃を与えた怪物的話題作。
選ばれた作品はどれも傑作ばかり!
この機会にぜひお求めください。