毎週、ブックファーストがおすすめする書籍をご紹介!(3/12更新)
今週のおすすめは、『世界99 (上・下)』・『族長の秋』・『NEXUS 情報の人類史 (上・下)』・『リュウジ式至高のレシピ3』・『酒と人類
村田沙耶香
集英社/上・下巻 各2,420円(税込)
2025年3月5日発売
この世はすべて、世界に媚びるための祭り。
性格のない人間・如月空子。彼女の特技は、〈呼応〉と〈トレース〉を駆使し、コミュニティごとにふさわしい人格を作りあげること。「安全」と「楽ちん」だけを指標にキャラクターを使い分け、日々を生き延びてきた。
空子の生きる世界には、ピョコルンがいる。ふわふわの白い毛、つぶらな黒い目、甘い鳴き声、どこをとってもかわいい生き物。当初はペットに過ぎない存在だったが、やがて技術が進み、ピョコルンがとある能力を備えたことで、世の中は様相を変え始める。
人間社会の終点を描いたディストピア大長編です。
ガブリエル・ガルシア=マルケス
新潮社/1,100円(税込)
2025年2月28日発売
ようこそ、栄華と腐臭の迷宮へ。
無人の聖域に土足で踏みこんだ「われわれ」の目に映ったのは、ハゲタカに喰い荒らされた大統領の死体だった。生娘のようになめらかな手とヘルニアの巨大な睾丸を持ち、腹心の将軍を野菜詰めにしてオーブンで焼いて宴会の主菜にし、2千人の子供を船に載せてダイナマイトで爆殺したという独裁者――。
国に何百年も君臨したが、誰も彼の顔すら見たことがなかった。
政治権力の実相をグロテスクなまでに描いた異形の怪作です。
ユヴァル・ノア・ハラリ
河出書房新社/上・下巻 各2,200円(税込)
3月5日(水)発売
「情報」を軸に、ハラリ氏が人類の歴史を新たに読み解く!
私たちは10万年に及ぶ、発明や発見や偉業を経て、生態系の崩壊や世界戦争など、存亡にかかわる数々の危機に直面している。サピエンスが真に賢いのなら、なぜこれほど自滅的なことをするのか? その答えは、制御しきれないほどの力を生み出す、大規模な協力のネットワークの歴史にある。
印刷術やマスメディアは文明に何をもたらしたのか?
そして、まったく新しい情報テクノロジーであるAIは、何を変えるのか?
激動の時代に立ち向かうために、人類はいま何をすべきかについて語ります。
人生でいちばん美味しい!基本の料理100
リュウジ
ライツ社/1,870円(税込)
2025年3月1日発売
ウマさと効率を両立させた人気シリーズ、待望の第3弾!
"アジのように開け。さすれば究極のザクプリ「至高のエビフライ」"から始まる〈永久リピート決定レシピ〉や、〈ぼくのかんがえたさいきょうの丼・カレー・チャーハン〉、〈常識を変える麺類〉など、今回も基本の料理をものすごいアイデアで"至高の料理"に進化させます。YouTube未公開レシピも40品掲載!
邪道にして至高!ウマさへの最短距離を走り続けるリュウジさんの人生でいちばん美味しいレシピ集です。
ニュートンプレス/1,980円(税込)
2025年2月26日発売
人類の叡智の結晶、「酒」のサイエンス。
私たちの生活や文化に欠かせない「酒」は、サイエンスの視点で見ると人類最古のバイオテクノロジーといえるでしょう。第1章では、酒の起源と,世界各地の多種多様な酒のルーツをたどり、2章以降は、ヒトがアルコールを代謝できるように至った進化やお酒と体質の謎を解き明かし、アルコール依存症など酒がもつ負の側面についても言及。さらに、アルコール発酵とは何か,醸造酒と蒸留酒のちがいなどの酒づくりのサイエンスにも迫ります。
人類が育んできた酒の奥深さを知る、飲めなくても楽しめるムックです。