世に名言、格言集の類は数多いけれど、これほどユニークで型破りな名言集は珍しいのではないか。
歌謡曲あり、懐かしい映画のセリフあり、かと思うと、
サルトル、サン=テグジュペリ、マルクス...。
思い出にすぎない一行、一言がときには世界全部の重さと釣り合うことがあり、そんな言葉こそが「名言」になっていく。
しかつめらしく覚えたり、読むのではなく、Tシャツでも着るようにもっと気軽に名言を自分のものにしよう!
言葉を友人に持とう!
言葉を知っている現代人すべてに贈るポケットサイズの箴言(しんげん)集。
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寺山修司が、自身が「名言」と感じた言葉を一挙に並べたのが本著。
映画の名セリフ、詩、小説、スラング......、もちろん自著からもセレクトされています。
名言集を読むというと「何か自分のものにしなくては」と肩に力を入れてしまいがちですが、本著はどこからでも開け、読み流しても自己嫌悪に陥ることのない気楽さが漂います。
眺めて楽しい名言集とでも言いましょうか。とはいえ、どの言葉も力強く普遍的で、読む度に必ず新たな発見があると思います。それが、若い方から著者をリアルタイムで知る世代まで、広く、そして長く読み続けられている理由ではないでしょうか。
本との出会いは運命です。
今こそ、ぜひ手にとっていただきたいと思います。
1935年、青森県生まれ。早稲田大学中退。67年、演劇実験室「天井桟敷」を設立。演劇・映画・短歌・詩・評論など意欲的に活動。主な著書に『田園に死す』『書を捨てよ、町へ出よう』ほか多数。83年、敗血症により47歳で逝去。