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第7回PUSH!1st.「ゲーテさん こんばんは」

2024.03.01
Push!1st.

これがあれば「ファウスト」を読むのも怖くない

ゲーテさん こんばんは

池内紀/集英社/682円(税込)

あの大文豪はこんなにも面白い人だった!十代から恋愛遍歴を重ね、齢70を過ぎて19歳の少女にプロポーズした。二十代でベストセラー恋愛小説を書き、ワイマールの顧問官として職務に取り組んだ後、突然偽名を使ってイタリアへ逃亡した。詩をつくり、石を集め、山を登り、82歳で大作『ファウスト』を完成した。数多くのエピソードとともに、天才ゲーテの魅惑の世界を散策する画期的評伝。

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集英社 文芸編集部/村田登志江さんのコメント

大文豪ゲーテに「さん」をつけて、気軽に「こんばんは」と挨拶する。まるで夕暮れに道で出会った親戚の伯父さんに声をかけるように。「ゲーテ」さんの、ホントは愉しい素顔が次々に面白いエピソードとともに紹介されていく。 天才は生まれつきではなく、パパの教育の賜物。
10代からの恋愛癖、人妻に日に三度恋文を書いたり、74歳で19歳の娘にプロポーズしたり。しかし意中の女性には、いざとなると逃げ腰ばかりの意気地なし。
旅が好きで、諸国を巡っては、森を歩き、山に登り、石を集める。知的好奇心のおもむくままの自由自在な行動派。
小説や詩を書いただけじゃなかったんだ。ゲーテ先生は!
『ファウスト』全訳を果たした池内先生の、翻訳過程で生まれた「ゲーテ万華鏡」と呼びたいような楽しい評伝。山登りが好き、温泉が好きな池内先生がだんだんゲーテに見えてきた。滋味深い四行詩と池内先生の飄逸な挿絵もお楽しみください。

著者来歴

ドイツ文学者。 1940年、兵庫県姫路市生まれ。 主な著訳書に『ウィーンの世紀末』『生きかた名人』『姿の消し方』 『カフカ短篇集』 ゲーテ『ファウスト』など多数。 本書で第5回桑原武夫学芸賞を受賞。

〈開催期間:2014年1月1日(元日)~2月11日(火・祝)〉
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