2010.08.30~2010.09.05

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阪急電車

有川 浩

幻冬舎/559円(税込)

偶然隣りに座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人。目をつけた本を、横からさっとかっさらっていく、かなり好みのタイプだった……。
片道わずか15分、8駅からなるローカル線(阪急今津線)を舞台に起きる小さな奇跡の数々。乗り合わせただけのささやかな人生が少しずつ交差し、やがて希望の物語が紡がれる。老若男女すべてに向けた、ほっこり度120%の胸キュン傑作長篇小説であり、来年には映画化も予定。
いま、あなたが乗っているその車両でも、この瞬間奇跡が起きているかもしれない。恋の始まり、別れの兆し、途中下車ーー人数分のドラマを乗せた電車はどこまでもは続かない線路をトコトコと走っていく。

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東京島

桐野 夏生

新潮社/579円(税込)

清子は、暴風雨により、孤島に流れついた。夫との酔狂な世界一周クルーズの最中のこと。その後、日本の若者、謎めいた中国人が漂着する。31人、その全てが男だ。救出の見込みは依然なく、夫・隆も喪った。だが、たったひとりの女には違いない。求められ争われ、清子は女王の悦びに震える――。東京島と名づけられた小宇宙に産み落とされた、新たな創世記。谷崎潤一郎賞受賞作。

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ローマ人の物語(38) - キリストの勝利〔上〕 -

塩野 七生

新潮社/420円(税込)

紀元337年、大帝コンスタンティヌスがついに没する。死後は帝国を五分し、三人の息子と二人の甥に分割統治させると公表していた。だがすぐさま甥たちが粛清され、息子たちも内戦に突入する。最後に一人残り、大帝のキリスト教振興の遺志を引き継いだのは、次男コンスタンティウス。そして副帝として登場したのが、後に背教者と呼ばれる、ユリアヌスであった。

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新着

非正規レジスタンス - 池袋ウエストゲートパーク8 -

石田 衣良

文藝春秋/550円(税込)

格差社会に巣食う、悪徳派遣会社と闘うマコトとGボーイズ

 日雇いを続けるフリーターズユニオンのメンバーが次々と襲われる。格差社会に巣食う悪徳人材派遣会社に挑むマコト。シリーズ第8弾

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ローマ人の物語(39) - キリストの勝利〔中〕 -

塩野 七生

新潮社/380円(税込)

キリスト教国教化に抵抗する若き皇帝の孤独な闘い。

 若き副帝ユリアヌスは、前線での活躍で将兵や民衆の心を掴んでゆく。コンスタンティウスは討伐に向かうが突然病に倒れ、紀元361年、ユリアヌスはついに皇帝となる。登位の後は先帝たちの定めたキリスト教会優遇策を全廃。ローマ帝国をかつて支えた精神の再興を目指し、伝統的な多神教を擁護した。この改革は既得権層から強硬な反対に遭うが、ユリアヌスは改革を次々と断行していくのだった――。

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ローマ人の物語(40) - キリストの勝利〔下〕 -

塩野 七生

新潮社/380円(税込)

キリスト教ついに国教化へ。背後に政治家的な宗教人が。

ユリアヌスは数々の改革を実行したが、その生涯は短く終わる。政策の多くが後継の皇帝たちから無効とされ、ローマのキリスト教化は一層進んだ。そして皇帝テオドシウスがキリスト教を国教と定めるに至り、キリスト教の覇権は決定的となる。ついにローマ帝国はキリスト教に呑み込まれたのだ。この大逆転の背後には、権謀術数に長けたミラノ司教、アンブロシウスの存在があった。

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夜明けの街で

東野 圭吾

角川書店/660円(税込)

15年前の殺人事件。
まもなく時効を迎える。
僕はその容疑者と不倫の恋に堕ちた――。

渡部の働く会社に、派遣社員の仲西秋葉がやって来たのは、去年のお盆休み明けだった。僕の目には若く見えたが、彼女は31歳だった。その後、僕らの距離は急速に縮まり、ついに越えてはならない境界線を越えてしまう。しかし、秋葉の家庭は複雑な事情を抱えていた。両親は離婚し、母親は自殺。彼女の横浜の実家では、15年前、父の愛人が殺されるという事件まで起こっていた。殺人現場に倒れていた秋葉は真犯人の容疑をかけられながらも、沈黙を貫いてきた。犯罪者かもしれない女性と不倫の恋に堕ちた渡部の心境は揺れ動く。果たして秋葉は罪を犯したのか。まもなく、事件は時効を迎えようとしていた…。

緊迫のカウントダウン。衝撃のラストシーン。著者渾身の最新長編小説

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新着

乳と卵

川上 未映子

文藝春秋/400円(税込)

娘の緑子を連れて大阪から上京してきた姉でホステスの巻子。巻子は豊胸手術を受けることに取り憑かれている。緑子は言葉を発することを拒否し、ノートに言葉を書き連ねる。夏の3日間に展開される哀切なドラマは、身体と言葉の狂おしい交錯としての表現を極める。日本文学の風景を一夜にして変えてしまった、芥川賞受賞作。

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悪人(上)

吉田 修一

朝日新聞出版/567円(税込)

福岡市内に暮らす保険外交員の石橋佳乃が、携帯サイトで知り合った金髪の土木作業員に殺害された。二人が本当に会いたかった相手は誰だったのか? 佐賀市内に双子の妹と暮らす馬込光代もまた、何もない平凡な生活から逃れるため、出会い系サイトへアクセスする。そこで運命の相手と確信できる男に出会えた光代だったが、彼は殺人を犯していた。彼女は自首しようとする男を止め、一緒にいたいと強く願う。光代を駆り立てるものは何か? その一方で、被害者と加害者に向けられた悪意と戦う家族たちがいた。誰がいったい悪人なのか? 事件の果てに明かされる殺意の奥にあるものは? 毎日出版文化賞と大佛次郎賞受賞した著者の最高傑作、待望の文庫化。

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永遠の0

百田 尚樹

講談社/919円(税込)

「生きて、必ず生きて帰る。妻のそばへ、娘の元へ」
涙を流さずにはいられない、男の絆、家族の絆。

 「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、1つの謎が浮かんでくる――。記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。

「俺は絶対に特攻に志願しない。妻に生きて帰ると約束したからだ」
「真珠湾に参加するとわかっていたら、結婚はしませんでした」
「零戦はかつて無敵の戦士でしたが、今や――老兵です」
「私には妻がいます。妻のために死にたくないのです」
「私は帝国海軍の恥さらしですね」