岡嶋 二人 著 講談社/本体 590円 + 税
当初発表された時のタイトルで、本文庫のサブタイトルにもある「5W1H」、つまり、誰が、どこで、なぜ、どのように、いつ、何が、の6つの「?」をたずねていくメドレーミステリです。最初の章で、遺体が発見されるや、読者は作品世界に一気に引き込まれていくことでしょう。この作品で起きる殺人事件の謎を解くには、特に被害者が殺されたのは「なぜ」なのか? その理由をとっかかりにすると、犯人に近づけるかもしれません、もっとも読了したからこそ言えるのですが。 またこの作品は、6章それぞれがひとつの短編として楽しめます。ここが、岡嶋作品のすごいところ。探偵稼業を丁寧にかつ面白く描かれています。それだけでも、充分満足。1980年代なかばに発表されていて、もう30年近くたっているとは全く感じさせないのは、ミステリーとしてのツボをしっかりおさえてるからでしょう。
講談社 文庫出版部 里村孝人
PUSH!1st. LIBRARYへ
当初発表された時のタイトルで、本文庫のサブタイトルにもある「5W1H」、つまり、誰が、どこで、なぜ、どのように、いつ、何が、の6つの「?」をたずねていくメドレーミステリです。最初の章で、遺体が発見されるや、読者は作品世界に一気に引き込まれていくことでしょう。この作品で起きる殺人事件の謎を解くには、特に被害者が殺されたのは「なぜ」なのか? その理由をとっかかりにすると、犯人に近づけるかもしれません、もっとも読了したからこそ言えるのですが。
またこの作品は、6章それぞれがひとつの短編として楽しめます。ここが、岡嶋作品のすごいところ。探偵稼業を丁寧にかつ面白く描かれています。それだけでも、充分満足。1980年代なかばに発表されていて、もう30年近くたっているとは全く感じさせないのは、ミステリーとしてのツボをしっかりおさえてるからでしょう。
講談社 文庫出版部 里村孝人