PUSH!1st ブックファーストの一押し本

解決まではあと6人  5W1H殺人事件

「解決まではあと6人 5W1H殺人事件」岡嶋 二人 著

30年たっても色褪せない 至極のメドレーミステリー!

岡嶋 二人 著
講談社/本体 590円 + 税

あらすじ

次々と興信所を訪れては、およそ事件とは思われない奇妙な依頼をしていく謎の女・平林貴子。いったい、彼女の本当の目的は何なのか。やがて、それぞれの調査報告が、ひとつの輪のように繋がって隠された大事件の全容が明らかになっていく。斬新なスタイルで、読者に挑戦する華麗なるメドレー・ミステリー。

作家 岡嶋 二人さん

徳山諄一(とくやま・じゅんいち 1943年生まれ)と井上泉(いのうえ・いずみ 1950年生まれ 現在、井上夢人で活躍中)の共作筆名。 ともに東京都出身。1982年『焦茶色のパステル』で第28回江戸川乱歩賞を受賞。1986年 『チョコレートゲーム』で第39回日本推理作家協会賞を受賞。1989年『99%の誘拐』で 第10回吉川英治文学新人賞を受賞。同年、『クラインの壺』が新潮社から刊行されるのと 同時にコンビを解消。

[文庫出版部] 里村孝人さんのコメント

  当初発表された時のタイトルで、本文庫のサブタイトルにもある「5W1H」、つまり、誰が、どこで、なぜ、どのように、いつ、何が、の6つの「?」をたずねていくメドレーミステリです。最初の章で、遺体が発見されるや、読者は作品世界に一気に引き込まれていくことでしょう。この作品で起きる殺人事件の謎を解くには、特に被害者が殺されたのは「なぜ」なのか? その理由をとっかかりにすると、犯人に近づけるかもしれません、もっとも読了したからこそ言えるのですが。
  またこの作品は、6章それぞれがひとつの短編として楽しめます。ここが、岡嶋作品のすごいところ。探偵稼業を丁寧にかつ面白く描かれています。それだけでも、充分満足。1980年代なかばに発表されていて、もう30年近くたっているとは全く感じさせないのは、ミステリーとしてのツボをしっかりおさえてるからでしょう。

講談社 文庫出版部 里村孝人

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