

クラフト・エヴィング商會 著
ちくま文庫/945円(税込)
![[著者] クラフト・エヴィング商會さんインタビュー](/push/img/no05/btn-interview01.jpg)

よく耳にするけれど、誰ひとり一度としてその現物を見たことがない。そういうものがこの世にはあります。たとえば、持ったことがない〈転ばぬ先の杖〉、あるいは、切れる音を聞いたことがない〈堪忍袋の緒〉、または、あおいだことがない〈左うちわ〉、そして貰ったことがない〈冥途の土産〉。こういうものは、どこに行ったら手に入れられるのでしょうか?このような素朴な疑問とニーズに応え、この世のさまざまなる「ないもの」たちを、古今東西より取り寄せて、読者の皆様のお手元に届けてくれます。 ブラックユーモアが効いた一冊。

稲見 一良 著
ハヤカワ文庫/777円(税込)
![[編集者]吉田智宏さんのコメント](/push/img/no05/btn-interview02.jpg)

石に鳥の絵を描く不思議な男。あてどなく歩き、河原の石に絵を描くという。彼に出会った青年は、まどろむうち鳥と男たちについての六つの夢を見る。絶滅する鳥たちの哀しい運命、少年のパチンコ名人と中年男の密猟のひとときの冒険、脱獄囚を追って展開する緊迫の山中でのマンハント、人と鳥と亀との漂流譚、デコイと少年のせつない友情……。レイ・ブラッドベリの『刺青の男』にインスピレーションを得た、ハードボイルドと幻想が交差する美しき異色作品集。狩猟や銃に造詣の深かった著者が渾身の力で描き出した第四回山本周五郎賞受賞作。

